トスが思い通りに上がらない人へ。初級〜上級まで、セッターのトス技術を完全解説

バレーボール教室

「トスが思ったところに上がらない」「試合になると急に安定しなくなる」

セッターをやっていると、一度はこの壁にぶつかるはずです。トスはバレーボールの攻撃の起点。セッターのトスの質がそのままチームの得点力に直結します。

でも安心してください。トスが安定しない原因には**必ず「直せるポイント」**があります。

この記事では、バレーを始めたばかりの初心者から、もう一段上を目指す上級者まで、レベル別にトス技術を向上させるポイントを解説します。自分の課題に合ったところから読んでみてください。

トスの基本をおさらい【初級編】

初心者編~上級者編へと順番に紹介していきます

まずはここから:ボールを「おでこの上」で捉える

トスの基本中の基本は、おでこの上でボールを捉えることです。

理由はシンプルで、おでこの上が最も力をボールに伝えやすいポジションだからです。慣れてくると自然と前で捉えるクセがつきやすいのですが、それがトスの乱れにつながります。

OK:おでこの上で捉えているNG:おでこよりも前で捉えてしまっている

初めのうちはバウンドボールをおでこの上で捉えるフォームを体に染み込ませることに集中しましょう。

OK

おでこの上で捉えている

NG

おでこよりも前で捉えてしまっている

ボールを飛ばす「3本の指」

実際にボールを飛ばすとき、軸となるのは親指・人差し指・中指の3本です。薬指と小指は添えるだけのイメージ。3本の指でボールを捉えたら、親指を飛ばしたい方向へ向けて弾き出しましょう。

ボールを捉える3本の指

初心者にオススメの練習:直上トス

まずはその場から動かず、真上にトスを上げ続ける練習から始めましょう。最初はとにかく続けることを目標に、慣れてきたら連続30回を目指してみてください。この練習でトスの感覚が自然と身についてきます。

ボールが遠くまで飛ばせない人へ【中級編①】

試合中にレフトやライトまでトスが届かない…という悩みはセッターあるあるです。原因のほとんどは手の力だけで飛ばそうとしていることにあります。

ボールを遠くまで飛ばすためのポイントは3つです。

① 全身のバネを使って飛ばす

膝を曲げてボールに向かって伸び上がり、8割程度伸びた位置でボールを捉え、残りの2割の伸びでボールを飛ばすイメージです。全身をバネのように使うことで、手だけでは出せない飛距離が生まれます。

② ボールを「弾く」意識を持つ

ボールを手の中で沈み込ませてしまうと、せっかくの力が吸収されてしまいます。手を板のようにしてボールを弾き飛ばすイメージで。練習はバウンドさせたボールの下に入り、天井に向かって飛ばす練習がオススメです。

③ 両手の弾き出すタイミングを合わせる

タイミングがズレると飛距離が出なかったり、엉뚱한 방향으로 飛んでいきます。タイミングが合っているとボールは無回転になり、ズレていると回転がかかります。ボールの回転を確認しながら練習しましょう。

飛距離の目安と効果的なトレーニング

セッターとして最低限クリアしたい飛距離の目安は6mです。セッターの定位置から最も遠いレフトまでの距離がおよそ6mのためです。

飛距離を伸ばしたい人にはメディシンボール(なければバスケットボールで代用可)を使ったパス練習がオススメです。重いボールを扱うことで、通常のボールを飛ばすための筋力と感覚が同時に鍛えられます。

トスが安定しない人へ【中級編②】

大事な場面でトスがズレて、スパイクを決めきれなかった経験はありませんか?

実はトスが安定しない原因、手ではなく足にある場合がほとんどです。

トスが安定している人は、トスを上げたい方向に足を向けています。逆に安定しない人は、足の向きがバラバラなことが多いです。

意識するポイントはシンプルに一つ:トスを上げる方向に足を向けること。

バックトスの場合はかかと(つま先の延長線上)を上げたい方向に向けましょう。ボールの下に素早く入り、足の向きを整えてからトスを上げることを習慣にしてください。

良い例(図参照) ❌ 悪い例(図参照)

この一点を意識するだけで、トスの安定感が大きく変わります。

良い例

悪い例

相手を翻弄するジャンプトスを習得しよう【上級編】

セッターとしての基礎が固まってきたら、次のステップはジャンプトスです。

ジャンプトスを取り入れることで、攻撃テンポが上がり相手ブロッカーを翻弄できます。ブロックの枚数を減らすことに直結する、セッターとしての大きな武器です。

ポイント①:空中でボールを捉えるタイミング

ジャンプトスで最初につまずくのが、空中でのボールの捉え方です。タイミングが合わないとボールに力が伝わりません。繰り返し練習して、自分のベストポイントを見つけることが先決です。

そして上級者として特に意識してほしいのが、レフトに上げるときとライトに上げるときで、ボールを捉える位置を変えないこと。捉える位置が変わると相手に読まれやすくなります。自分のフォームを客観的に確認しながら、一定のフォームを作り上げましょう。

ポイント②:手首のスナップ力を鍛える

空中でボールを捌くためには、手首のスナップ力が不可欠です。スナップ力は練習だけでは鍛えにくいため、トレーニングで補う必要があります。

トレーニングルームがなくても大丈夫。自宅で簡単に作れる器具でスナップ力を鍛えられます。

用意するもの:

  • 空きペットボトル(水を詰める)
  • 紐(1〜2m)
  • 丸棒(直径5cm・長さ30cm程度)

紐の両端をペットボトルと丸棒に結びつければ完成です。(図参照)

トレーニング方法:

  1. 丸棒を両手で掴み、ペットボトルが持ち上がるまで紐を巻き上げる
  2. すべて巻き上げたらすぐに巻き戻す
  3. 30秒×2〜3セット繰り返す

ペットボトルのサイズを変えることで負荷調整も可能です。準備が簡単なので、ぜひ今日から取り入れてみてください。

簡易練習道具

まとめ:自分のレベルに合った課題から一つずつ潰していこう

今回紹介した内容を整理するとこのようになります。

レベル課題解決のポイント
初級フォームが固まっていないおでこの上・3本指・直上トスで基礎固め
中級①ボールが遠くまで飛ばない全身のバネ・弾く感覚・タイミングを揃える
中級②トスが安定しない手より先に足の向きを整える
上級相手に読まれやすいジャンプトス+捉える位置を一定にする

どのレベルであっても共通して大切なのは、自分のフォームを客観的に確認することです。自分では気づけないクセが必ずあります。仲間に見てもらったり、動画で撮影して確認する習慣をつけましょう。

まずは今日の練習で、自分に当てはまる一つのポイントだけを意識して試してみてください。小さな修正の積み重ねが、安定したトスへの一番の近道です。

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